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全商簿記ってどんな資格?受験するメリットと難易度も解説
簿記検定を受験したいと考えていませんか。簿記検定には、全商簿記や日商簿記などがあるので、どれを受験するべきか悩みますよね。このページでは、全商簿記の概要を解説するとともに、受験するメリット、日商簿記との違いなどを説明しています。全商簿記について詳しく知りたい方は参考にしてください。
目次
全商簿記とは?
全商簿記は、公益財団法人全国商業高等学校協会(全商協会)が実施している簿記検定です。検定試験には、以下の種類があります。
・会計
・原価計算
・2級
・3級
1級は会計と原価計算で構成されるため、会計と原価計算に合格すると1級取得となります。各級・各科目の試験時間は90分、合格基準は70点以上です。
日商簿記との違いと受験するメリット
最もポピュラーといわれる日商簿記との違いは以下の通りです。
実施主体が異なる
日商簿記の実施主体は、全国商工会議所です。全商簿記の実施主体は全国商業高等学校協会なので、実施主体が異なります。
受験者層が異なる
日商簿記と全商簿記では、受験者層も異なります。日商簿記は主に社会人を対象とした簿記検定、全商簿記は主に商業高校へ通う高校生を対象とした簿記検定です。しかし、日商簿記、全商簿記とも受験資格に制限はありません。社会人であっても全商簿記を受験することはできます。その逆も同じです。
全商簿記を受験するメリット
全商簿記を受験するメリットとして次の点が挙げられます。
難易度は低め
次の章で詳しく解説しますが、日商簿記に比べると難易度は低めといわれています。全商簿記には、高校生の学力到達度を測る目的があるからです。問題は、高校で使用している教科書に沿って出題されます。教科書の内容をしっかり理解しておけば、合格へ近づけます。
就職・転職しやすい
全商簿記を取得することで、企業から基本的な簿記の知識を身に着けていると評価されます。実力を把握しやすいので、就職や転職をしやすくなります。
進学しやすい(高校生)
大学や短大の中には、全商簿記1級取得を推薦基準としているところがあります。全商簿記1級を取得していると、進学しやすいといえるでしょう。また、センター試験の受験科目で簿記を選択することもできます。推薦で進学しない場合も、身に着けた知識は役立ちます。
日商簿記と比較した全商簿記の難易度は?
一般的に、全商簿記の難易度は日商簿記に比べ低いといわれています。このようにいわれる理由は、合格率に差があるからです。全商簿記と日商簿記の合格率は以下の通りです。
【全商簿記の合格率】
1級(会計) | 1級(原価) | 2級 | 3級 | |
---|---|---|---|---|
89回 | 38.10% | 46.40% | 48.20% | 68.00% |
88回 | 36.60% | 42.20% | 39.00% | 43.60% |
87回 | 41.90% | 46.20% | 44.70% | 63.20% |
【日商簿記の合格率】
1級 | 2級 | 3級 | |
---|---|---|---|
153回 | 9.80% | 27.10% | 43.10% |
152回 | 8.50% | 25.40% | 56.10% |
150回 | 9.00% | 14.70% | 43.80% |
受験問題が異なるため難易度を比較することは難しいですが、合格率だけを見ると全商簿記の難易度は低いと考えられます。
全商簿記は商業高校に通う高校生向けの簿記検定
全商簿記は全国商業高等学校協会が実施している簿記検定です。主に商業高校へ通う高校生が受験しています。高校生以外も受験できますが、受験者数は200人程度(高校生は14万人程度)となっています。高校生のための簿記検定と考えるほうがよいかもしれません。受験するメリットは、就職・転職・進学で有利になることです。日商簿記に比べ難易度が低いと考えられている点も見逃せません。興味のある方は、積極的に受験を検討するとよいでしょう。
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